Cheering for You: Side Story (Part 2)
サイドストーリー(後編) (Saido Sutoorii (Kouhen))
サイドストーリー(後編) (Saido Sutoorii (Kouhen))
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Len
……なんで、ケンカしちゃったの?
もしよかったら、教えて?
もしよかったら、教えて?
少女
それは……
少女
…………
少女
わたし、ゆうくんに元気になってほしくて……。
毎日、お見舞いに行って歌ってたの
毎日、お見舞いに行って歌ってたの
Len
毎日?
少女
うん……ゆうくん、わたしの歌を聴くと『元気になる』
『ご飯もちゃんと食べきれた』って言ってくれて……
『ご飯もちゃんと食べきれた』って言ってくれて……
少女
それに、うちのお母さんも言ってたの。
悲しい気持ちでいるより明るい気持ちでいるほうが、
病気をやっつける元気がわくって
悲しい気持ちでいるより明るい気持ちでいるほうが、
病気をやっつける元気がわくって
少女
わたし……歌ってすごいんだって……
少女
わたしががんばったら、ゆうくんと学校に行ったり
レンくん達の歌を一緒に歌えるようになるかもって思ったの
レンくん達の歌を一緒に歌えるようになるかもって思ったの
少女
なのに……ゆうくん、海外の病院に行っちゃうって
お母さんから聞いて……
お母さんから聞いて……
少女
なんで……!? 元気になってるって、
検査の結果もよかったって、言ってたのに……!
検査の結果もよかったって、言ってたのに……!
ゆうくん
……あの……ひーちゃん。ごめ……
少女
歌ったら元気になるって言ったくせに!
少女
一緒に、学校も行きたかったのに……!
少女
ゆうくんのウソつき!
もう……歌なんて歌わない!
もう……歌なんて歌わない!
Len
(……本当に一生懸命、祈るような想いで
毎日歌を届けてたんだろうな……)
毎日歌を届けてたんだろうな……)
Len
(でも、きっと……)
Len
……ゆうくんが言ったこと、
全部が全部ウソだったわけじゃないと思うよ
全部が全部ウソだったわけじゃないと思うよ
少女
え……?
Len
歌には……特に、強い想いがこもった歌には、
本当に不思議な力があるんだよ
本当に不思議な力があるんだよ
Len
だから、キミの歌を聴いたら元気になったっていう
その子の気持ちは、きっとウソじゃないと思う
その子の気持ちは、きっとウソじゃないと思う
Len
病気を治すためにはたくさんがんばらないといけなくて、
そのための元気を、キミの歌からもらってたんだよ
そのための元気を、キミの歌からもらってたんだよ
少女
あ……
ゆうくん
今日は痛い注射が2回もあったんだ。
でも、ひーちゃんの歌で痛いの飛んでっちゃった
でも、ひーちゃんの歌で痛いの飛んでっちゃった
ゆうくん
もしかしたら、今度家に帰れるかもしれないんだ。
ぼく、がんばるから。歌で応援してほしいな
ぼく、がんばるから。歌で応援してほしいな
少女
…………
Len
……ケンカしてから、その子には会った?
少女
ううん。本当は、昨日お母さんについてきてもらって、
ゆうくんに謝るつもりだったの。でも……
ゆうくんに謝るつもりだったの。でも……
Len
何か、あったの?
少女
……病院に行ったら、ゆうくんのお母さんが泣いてて、
うちのお母さん、そっちに行っちゃって……
うちのお母さん、そっちに行っちゃって……
少女
待ってなさいって言われたんだけど、
早くゆうくんに会いたくて……
早くゆうくんに会いたくて……
少女
それで、こっそり先に行って病室のぞいたら……
少女
ゆうくんの周りにいっぱいお医者さんがいて、
ゆうくん、すごく苦しそうで……
ゆうくん、すごく苦しそうで……
少女
わ……わたし……、怖くなって逃げてきちゃった……
Len
……それで、その子は……?
少女
その時は大丈夫だったんだけど……。
でも、もうひとりじゃ起きられなくなっちゃって
でも、もうひとりじゃ起きられなくなっちゃって
Len
え……
少女
……どう、しよう……
少女
わたしが、歌うのやめちゃったから……。
具合、悪くなっちゃったのかな
具合、悪くなっちゃったのかな
少女
うっ……うううっ……!
ゆうくんが死んじゃったらどうしよう……!
ゆうくんが死んじゃったらどうしよう……!
Len
わっ! だ、大丈夫! 大丈夫だよ、きっと
Len
それに、ゆうくんはきっと今もがんばってる。
なのにキミがそんなこと考えちゃったらダメだって!
なのにキミがそんなこと考えちゃったらダメだって!
少女
ぐすっ……でも……
少女
わたしじゃ……ゆうくんの病気、治してあげられない……
Len
……そうだね。でもさ、病気と闘うための元気は
あげられると思うんだ
あげられると思うんだ
Len
だから、まずは仲直りして、
またその子のために歌ってあげてほしいな
またその子のために歌ってあげてほしいな
少女
仲直り、したいけど……
少女
……会うの、怖いよ。
また、すごく苦しそうだったらどうしよう……
また、すごく苦しそうだったらどうしよう……
Len
それは……
Len
もし、ゆうくんが苦しそうにしてたら、
その時こそ、歌ってあげればいいんだよ
その時こそ、歌ってあげればいいんだよ
Len
そばにいるよ、がんばれ、がんばれって。
ありったけの想いを込めて
ありったけの想いを込めて
少女
……できる、かな……
Len
大丈夫。キミならできる!
Len
キミが見てるこの夢はね、
とっても強い想いがないと見られない夢なんだ
とっても強い想いがないと見られない夢なんだ
Len
だから、キミの想いの強さはオレが保証するよ!
少女
うん……。ありがとう、レンくん
少女
でも、ちゃんとごめんねって言えるかな……
Len
心配? じゃあ——
少女
あ……
Len
えへへ。オレから勇気をプレゼント!
少女
レンくんの手、あったかい……
Len
でしょ? もしも怖くなったり、不安になったりしたら
オレを思い出して
オレを思い出して
少女
……うん。
がんばれる気がしてきた
がんばれる気がしてきた
少女
あ……そうだ。歌もたくさん練習していかなくちゃ。
いっぱい元気になってもらいたいから
いっぱい元気になってもらいたいから
Len
お、いいね! その意気、その意気!
Len
あ……お別れの時間みたいだ
少女
そっか……。まだ、いっぱい話したかったけど……。
ゆうくんに会いに行かなくちゃ
ゆうくんに会いに行かなくちゃ
Len
うん! じゃあ最後に、もう1回応援するね!
Len
フレー! フレー! ひ・な・つ!
がんばれ! がんばれ! ひ・な・つ!
がんばれ! がんばれ! ひ・な・つ!
少女
あっ! わたしの名前……!
Len
オレはここから、キミ達を応援するよ!
キミの願いが叶うと信じて……!
キミの願いが叶うと信じて……!
Len
……あの子達、あれからどうなったかな
Len
ま、最後は笑顔になってくれてたし、
きっと大丈夫だと思うけど
きっと大丈夫だと思うけど
鏡音リンの歌
……——♪ ——~~♪
Len
あ、リンの声だ。また歌ってるのか……ん?
Len
でも、なんかぎこちない歌いかたのような……
少女の歌
——♪ ——~~♪
Len
あ……。この声……!
鏡音リンと少女の歌
『——♪ ——~~♪』
Len
そういえば……! ゆうくんのお父さんがオレ達で歌を
作ってたことがあるって言ってたっけ
作ってたことがあるって言ってたっけ
Len
じゃあ、このリンの歌ってもしかして……!
Len
仲直り、できてよかったな!
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